「うわぁ、なんだこりゃあ」生まれ育った街から引っ越しをして早数年。久しぶりに戻って来てみれば、街は色々と様変わりをしてしまい全く懐かしさを感じない。「久しぶり…元気してた?」そう声を掛けてくれた幼馴染もギャル化していて誰お前状態。こんな落ち着かない環境のなか、俺(公住清史郎 くずみきよしろう)の新生活は幕を開ける。同し転校生で下校が好きとかいう変わった女の子に感化され、この期に気持ちをもっとポジティブにしてみると新しい出会いやきっかけが、実は日常のなかにたくさんある事に気付いていった。「キミ友達居ないんだね 可哀そうに……」 と、初対面の先輩に嘆かれたり「先輩、よ……よかったら一緒に帰りませんか?」と声を掛けられたり、逆に声を掛けてみたり 他校の女の子が校門前で俺を待っていたり 俺が本音で求めていた「彼女がいる学生生活」なんてものも、 きっとこの延長線上にあるんだなと思うと何だか毎日がドキドキしてきた。