D.C.III R 〜ダ・カーポIII アール〜

【風見鶏編】そして謎の女性から語られる、もう一つの物語─日本でも有数の魔法使いの家系である葛木家の長男、清隆は妹の姫乃と共に、イギリスはロンドンにある王立ロンドン魔法学校、通称【風見鶏】に留学するため海を渡る。そんな清隆と姫乃を異国の地で待っていたのは、深い霧に包まれたロンドンの街並みと、その地下に広がる巨大な学園都市だった。地底湖に、まるで三日月のような形で並び浮かぶ、3つの島からなる学園都市そこには最高の環境で魔法を学ぼうと、世界中から魔法使いの卵たちが集まって居た。そこでたくさんの仲間たちとの出会い、清隆は新しい環境に戸惑いつつも、楽しい学園生活を送っていく。それはまるでダ・カーポのように繰り返す、ありふれた、そして夢のような日々…清隆はある日、リッカと共に倫敦の街を歩いていた。巨大な時計塔の下で、ふたりはひとりの少女と出会う。小さな桜の枝を手に持ったその少女は、記憶の大半を失っていた。検査の結果魔力持ちであることが分かり、しばらく風見鶏で預かることになる。─清隆には、父親から託された願いがあった。それを叶えるには、風見鶏の生徒会役員になる必要がある。そのために清隆は、生徒会選挙に立候補する。そんななか、女王からの依頼が舞い込んでくる。魔法の力を使い、人々を傷つける者たちがいる─事件を未然に防ぐため、清隆たちは霧深い倫敦の街を駆けめぐるのだった。記憶消失の謎の少女と、一年中晴れない霧。そして彼女の持っていた魔法の桜之一枝。清隆たちの運命の歯車は回り始める。それはまるでダ・カーポのように繰り返す、出会いと別れのお話。【初音島編】一年中、桜の花が咲き乱れていたのも今は昔の話。初音島は、四季折々の表情を見せる自然豊かな島として広く知られていた。初音島にある風見学園。そこに通う付属二年生の芳野清隆は、先輩で学園のアイドルと呼ばれている森園立夏や妹みたいな幼なじみの葛木姫乃、ハーフでいとこな芳野シャルルなど5人の女の子たちと一緒に新聞部として活動している。とは言え、昔のように不思議なことが溢れているわけでもない今の初音島では、特に記事にするような事件が起こるわけでもなく、部室でだらだら過ごす毎日を送っていた。─そんな冬のある日。冬だと言うのに、初音島の桜が一斉にその花を咲かせ始めたのだ。さらに驚く新聞部のメンバーたちの携帯に一斉にメールが届いた。差出人は不明。その中身は、『桜が咲いたら、約束のあの場所で──』後半は文字化けしてしまって読めない。けど、どこか意味深なその文章。そして、送信日時はなんと1951年になっていた。「これは過去から届いたメールなのよ!まさに今の状況を示していると思わない?約束のあの場所がどこなのか?そこでなにが行われるのか?そもそも、どうして桜が急に咲き出したのか?我々新聞部でこの謎を解き明かすわよ!」新聞部部長の森園立夏は力強くそう宣言するのだった。謎の調査を進める清隆たち。招かれるようにして訪れた、枯れない桜の樹。その側に、ひとりの女性がたたずんでいた。初めて会うはずなのに、でもとてもとても懐かしい。『それでは聞いていただきましょうか』謎の女性から語られる昔話。それは100年以上も昔の倫敦で起こった、彼女と清隆たちとの出会いと別れのお話。『まるでダ・カーポのように繰り返す、夢のような夢の、はじまりの物語を』

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D.C.5 〜ダ・カーポ5〜

空に最も近い島、香々見島。この島には空を鏡のように映す水鏡湖と、シンボルである桜の大樹の聳える香々見学園がある。香々見学園に通う、玖星創眞(くじょうそうま)は、幼馴染の腐れ縁な女王様・八坂愛乃亜(やさかめのあ)、生徒会長でもあるお姉ちゃん・常坂雪那(ときさかゆきな)、高嶺の花のお嬢様・白河灯莉(しらかわあかり)、愛乃亜の妹で兄と慕ってくれる・八坂可子(やさかかこ)、謎の情報通・杉並(すぎなみ)らと、騒がしくも楽しい学園生活を過ごしていた。そんな香々見学園には、「想秤(はかり)の桜」として学生たちに親しまれている、一本の不思議な桜の木がある。学園内の出来事について学生たちの総意を示してくれるこの桜の木は、お祭り好きな学生たちに重宝されていた。みんなが興味のある「秤事(はかりごと)」の際には、制服の上に「白」か「黒」のケープを羽織り、想秤の桜に想いをまとめてもらう。それがこの学園内での決め事となっていた。最近の学園の話題は、今年の「香々祭」を文化祭にするか、体育祭にするか。活躍の場を確保しようと、生徒会が主催する「秤事」に向けて、アピール合戦を繰り広げる文化部や運動部の面々も学園の風物詩だ。そんなある日。水鏡湖を訪れた創眞の前で、もう何年も花を咲かせていなかった「もう一つの桜」が輝き、花を咲かせる。見上げた空からは、舞い散る桜の花びらと共に、ひとりの少女が降ってくる。「そう、あなたが……」謎の少女・桜来瑞花(さくらぎみずは)はささやく。少年と少女が出会い、運命が動き始める。季節外れの桜が舞う中、少年少女たちの物語が、幕を開ける―。

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D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ

世界を変えるような恋の物語から少しの時が経ち――。季節は秋。香々見(かがみ)学園は、秋の学園祭「カガサイ」の季節を迎えようとしていた。主人公・常坂一登(ときさかいちと)は、杉並(すぎなみ)や叶方(かなた)といった悪友はもちろん、春頃にできた最愛の恋人とともに、充実した学園生活を送っていた。「カガサイ」は、体育祭と文化祭、そして後夜祭とで構成される、香々見学園最大級の「お祭り」である。お祭り好きな仲間たちとはもちろん、クラスメイトたち、そして恋人と迎える「カガサイ」は、きっと楽しく、キラキラと輝いて、忘れられないものになる――。まだ雪が降るには早いけれど、白く光り舞い踊る人工妖精がロマンチックを演出する香々見島で、二人の道を歩みはじめた恋人たちの物語が、再び紡がれる。

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D.C.4 〜ダ・カーポ4〜【萌えゲーアワード2019 準大賞 受賞】

「天空に浮かぶ桜」そう呼ばれる桜が、ここ香々見島にはある。空を鏡のように映す水鏡湖の中央に聳える桜の大樹。とはいえ、そんな桜も島の人々にとっては見慣れた風景で。風光明媚だけが取り柄だったその島に、近年新たな観光スポットが加わった。不思議の国をモチーフにしたテーマパークがオープン。メインキャストである少女型人工知能・アリスが愛らしい笑顔を振りまき、蛍のように光る人工妖精が園内のみならず島中を舞い躍る。そんな香々見島にある香々見学園に、自分だろうと他人だろうと、鏡越しに覗くと笑顔に見えるという、中途半端にメルヘンなチカラを使う少年がいた。笑顔を褒めると怒るくせに機嫌のよくなる妹、だだ甘で世話焼きなお隣のお姉さん、恋愛請負人として人気の破天荒な残念美人、無口系クールでちょっとぼっちな毒舌少女、謎の情報通の悪友。そして、不思議の国のメインキャストにそっくりなお嬢様。天空に浮かぶ桜が花びらを舞い散らせ、舞い踊る人工妖精が、視界を白く染める春。空に最も近い島での、こそばゆい恋物語が始まる―。

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