【全年齢】いつかのメモラージョ 〜ことのはアムリラート〜

見た目は日本と変わらないのに、‘ユリアーモ’と呼ばれる聞いたこともない言語が主流(?)の異世界に迷い込んでしまった女子校生――凜。そんな彼女を助けてくれたのは、お世話役を買って出た天使のような女の子――ルカと、少し意地悪な大人の女性――レイだった。ことのはアムリラートの続編にあたる今作では、凜の知らない『ふたりの過去』と、誰も知らない『ふたりの現在』が語られる。

クダンノフォークロア

巷説に‘‘クダン’’というフォークロアが広まっていた。曰く、クダンは西洋の喪服を着た女の姿をし、右手首はなく、素顔を黒いヴェールで隠している。曰く、クダンを目にしてしまった者の元へ、七日のときを掛け近づき‘‘災いの予言’’をするという……。●6歳の少女、九段朔夜は奇縁から料理教室講師である志摩塔子という女性と出逢い――ふれ合ううちに仄かな想いを募らせていく。しかし、災厄を予言する‘‘クダン’’を塔子が目にしたことで、穏やかだった日常は狂いだしていった。刻一刻と近づくクダン。朔夜は彼女を守るために奔走し、対抗する手段を得ようとする。そして己の学校、《九段女子高等学校》にフォークロアを研究する部が在ることを識った。神秘学研究会の戸を叩き、会の長である春夏冬小兎とともに朔夜は大切な人を守るためフォークロアに挑む――――。